28日に放送された「林先生が驚く初耳学」で、キャッシュレス派の方が現金派より年間の貯蓄額多いとの説が披露されました。
理由としてはキャッシュレス派の人のほうが支出の明細管理が簡単、ポイント利用などお金の管理や情報に敏感な人が多いため。ということでした。
現金払いをやめれば貯金額は増える?
じゃあ、よし今日からキャッシュレス派になるぞ!と今までクレジットカードや電子マネーは無駄遣いが怖くて使っていなかった人がキャッシュレス派に変わって、果たして貯蓄額は増えるのか?
たぶん答えはNOです。
私はここ1年くらいですっかりキャッシュレス派になりまして、現金を銀行に引き出しに行くのも半年に1回くらいなんですが、そんな話をすると必ず周りからの反応は「電子マネーやカードだと無駄遣いが増えそう」「いくら使ったかわからなさそうで不安」という意見ばかり聞きます。
Link 電子マネーで現金なし生活
たぶんこれらの意見が現金派の代表的な意見だと思いますが、キャッシュレス派の人たちはこれらの意見を聞いて「???」となる方がほとんどだと思います。
「キャッシュレスだと無駄遣いが増えそう」という意見ですが、なぜキャッシュレスだと無駄遣いするのか根本的に理解できないです。
自分の収入と、固定費と自由に使えるお金くらい常に把握しているし、そもそも現金で払おうが電子マネーで払おうが払い方が変わるだけで、今までより沢山のお金を使うなんて言う発想が無いです。
「いくら使ったかわからなそうで不安」という意見も、電子決済ならすぐに明細でチェックして、その月累計でいくら使っているのが把握できるので、特に不安なことは無いです。
キャッシュレス派が貯金できる理由
つまり、キャッシュレス派は最初からお金のコントロールができているタイプの人が多いので年間貯蓄額多いのは当たり前なんです。
また、そのほかにもいくら無駄遣いしようが使い切れないくらいの収入がある人も多いだろうからそんな人たちは貯蓄額多いのはやはり当たり前だし、クレジットカードを持てる時点で一応全員収入があるはずなので、これも統計上の差が出る要因にもなっているのではないかと思います。
貯蓄を増やすには現金派、キャッシュレス派ということに関わらず、いかに自分の収入と支出をコントロールできるかが重要なのです。
貯金が増えるようになる家計管理の仕方
まずは自分のお金の動きを確認してみましょう。
(収入)
手取りの収入
(支出)
- 家賃など住居費
- 水道光熱費
- 通信費
- 食費
- 交通費
- 保険料
上の支出が毎月だいたい同じくらい出ていく固定費的は支出になると思います。
人によっては美容費(美容院や化粧品)被服費 習い事など必ず出ていくお金が他にもあると思うのでまずここを把握します。
- 交際費
- 娯楽費
- 外食
家計において代表的な変動費(毎月は支出が無かったり、月により金額がかなり違うもの)は上のようなものではないかと思います。
収入、支出(固定費・変動費)をざっくりとまず1~3か月くらいかけて把握します。
その際に大根1本何円みたいに書く必要は全然ないです。どこの店でいついくら使ったくらいで十分です。大まかなお金の動きがわかれば十分なんです。
3か月も記録を取れば自分の1か月に自由に使えるお金がわかるようになると思います。
それを踏まえて、現金派は使って良いお金だけお財布に入れる。キャッシュレス派は支出明細を見て使いすぎてないか確認する。
たったこれだけでお金のコントロールはできるようになります。まったくもって単純な話です。
キツイ言い方ですが、お金のコントロールができない人は現金払いだろうが、クレジットカード払いだろうがお金が貯まりません(とんでもなく収入が多い人は別ですよ!その人たちがジャンジャン使ってもジャンジャン貯まります。)
そういった意味では自分のお金の使い方に自信が無い人は現金決済のみしているほうが安全です。とりあえず無い袖は振れないですから(絶対にキャッシングはしないことが前提ですよ!)
常に赤字が出ている場合はどうすれば良いのか?
自分の収入と支出を確認してその時点で赤字が出ている場合は、まずは支出を見直す必要があります。
無理な節約なんて続かないので、自動的に節約ができる固定費を見直すのが最優先です。
住宅ローンを借りていれば、借り換えを検討したり、スマホなどの通信費のプランの見直し、通ってもいないジム費用なんかが無いかとかを見直して、減らせるものは減らします。
それでも足りなければ変動費の見直しも必要ですが自分の趣味や交際をあまりにも制限すると辛いので、譲れないものは残し、ここは別に良いかと思うものがあれば削るスタンスで良いと思います。
それでも足りなければ、そもそも極端に収入が少ないか、自分ではこんなものだろうと思っているけれど、他の人から見ればとんでもなく高額な支出があるかなので、そもそもの生き方に関わってくる問題かも。
転職や、副業、家族の協力などちょっとハードルの高い見直しが必要ですが、気づいた時点で動き出せばきっと将来の役に立ちます。なるべく早く行動しましょう。
家計管理はキャッシュレス派の方が簡単
支出を管理するときにどちらが手間がかからないかと言えばネットバンク、クレジットカード、電子マネー、デビットカード等の電子データを徹底的に利用すればがぜんキャッシュレス派の方が管理が簡単です。
マネーフォワードなどの家計管理アプリを使えばほぼ自動で家計簿をつけてくれます。正直言って、現金を使うと手入力するのが面倒で現金を使いたくないので、より無駄遣いが減っているような気がします。
Link 家計簿アプリマネーフォワードで家計管理
今後キャッシュレス派になりたい人は準備を整えましょう
今は現金派の人でも、自分はお金のコントロールは十分できているという方も沢山いると思います。
せっかくキャッシュレスで家計を管理するならキャッシュレスの便利な面を十分に活かせる環境づくりをしましょう。
家計管理アプリの利用
スマホでもPCでも使えますので、自動記帳をしてくれるアプリを使ってみてください。現金での支払いが無くなれば無くなるほど、完全に自動化できます。
ネットバンクの利用
家計管理アプリはネットバンクと連携して自動的に入出金を記帳してくれるので、ぜひネットバンクを利用しましょう。
自分の生活スタイルに合ったクレジットカードを持つ
良くいくお店の特典のあるクレジットカードやとりあえず年会費無料のカードなど、自分に合ったカードを持ちましょう。せっかくポイントがたまっても使い道が無いのではもったいないですよね。
電子マネーはポストペイ、もしくはクレジットカードでチャージできるものを持つ
現金なしの生活に慣れてくると、現金をあまりたくさん持ち歩かなくなるので、現金でチャージするタイプの電子マネーが面倒になります。
IDやQUICPayのような後払い(ポストペイ)タイプの電子マネーやSuicaのようにオートチャージができるタイプがお勧めです。
おサイフケータイが使えるなら設定しよう
おサイフケータイやApple Payのようなモバイル決済が利用できる端末を持っていればぜひ設定してみましょう。
私、しょっちゅう財布を忘れて会社に行ってしまうんですが、さすがにスマホはあまり忘れないのでスマホでの決済で何度も助かってます。
近所のコンビニやウォーキングに出かけるときにお財布を持たずに出かけられるのもとってもストレスフリーです。
まとめ
ひさしぶりにちょっとFPらしいことを書いてみました。
周りの人の話を聞いていると結構みんな家計簿ってつけているんですが、つけているだけの人が多い印象です。
記録を取るだけでは意味が無いので、まず現状把握、そして予算決め、そして結果の把握とPDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)を回すことが大事なんです。
記録を取るのが大変ならまずは銀行の通帳記入をしてお金の流れを見るだけでも把握できますので、まずは自分のお金の流れを知ってみてください。